お待たせしました!
HEY-SMITH猪狩さんにお渡しするギターを製作する本企画。
早いもので、もう3回目の連載です。
前回は、木工が佳境というところまででした!
前回までの記事はコチラ
というわけで、続きからスタート…!
【木工編(のつづき)】


アーチトップ加工の済んだボディに各パーツの収まる穴加工をしたら、レスポールカスタムタイプのバインディングを施します!
機械で溝をつけて、こんなプラスチック製の帯を重ねて接着していきます。
ボディ淵の白黒ラインはこんな風に作られているんですよ!



ヘッドにロゴ用の白蝶貝インレイ材を埋め込んだら、ネックとボディを接着!さらに指板(しばん)も接着!そしてネックグリップの加工です。
演奏時に手で握る部分なので、形状に歪みがあると違和感を覚えやすい箇所。丁寧に削り上げます!
エボニー材の指板にはピースマークのポジションマークが採用されています。
これ、実はESPから発売されている猪狩さんのシグネチュアモデル「EP」のポジションマークと同じものなんです…!
もちろん猪狩さんのご要望によるものですが、今回の企画のためにESPの工場より特別にGETさせてもらいました。
このように学校だけでなく、㈱ESPの各部署にも多大なる協力を得て実現しているのです…!すごい!

製品の「EP」
ボディとパーツのカラーなど、今回のモデルへのご要望は、ルックス面ではEPと共通する部分がいくつもありました。
形自体は全然違いますが、メインギターと兄弟みたいな仕様でちょっとうれいですよね!


フレットを打ち込んだら、ネックの木工は一足先に終了!



ボディは最後にブリッジの取付け穴をあけて、木工終了!
ピックガードなどのボディ上に載るパーツの整合性を調整してから、塗装前の重要工程「生地調整」へ!
紙ヤスリを使用して全体の形を整え、表面を細かく研磨して仕上げます。
【ついに塗装工程へ…!】




製作担当学生(北海道出身)が半袖なので季節感がわかりにくいですが、11月下旬です。
2か月強の木工期間を経て、塗装に突入!
まずは数種類の塗料を駆使し、着色するための下地を作ります。
木材の導管を埋めて平滑な表面を作る工程ですね。



表面を整えたら、ついに着色!
ブラックに塗りつぶします!
先に貼っておいたマスキングテープをはがすと、バインディング部分がキレイに塗り分けられています。
バッチリですね!

さらに、バインディング部分を経年変化で黄変したような色味にしたら「トップコート」。
クリアの塗料を重ねて、カラー層のコーティングをします。

これが塗装吹きあがりの状態です。
映りこんだ蛍光灯の輪郭がボンヤリとしていて、スプレーガン塗装特有の「柚子肌」になっているのがわかりますか?


これを紙ヤスリで研磨して、再度、塗装面の平滑を作り…



「バフがけ」
布製の車輪で磨く…みたいな作業なんですが、研磨剤と摩擦熱を利用して表面をピカピカにできます。
ヘッドに映る蛍光灯の輪郭が、すっきりとキレイに変わったのがおわかりいただけるでしょうか?
コツコツと積み上げた作業の結果、こんなにキレイな塗装面を作れる…というのがなんとも楽しいわけです。
本当にギタークラフトは、難しくも楽しい作業の連続です!
塗装が無事に仕上がったところで、今回はここまで……!
次回はいよいよ完成!!です。
木の板からスタートして、在校生が本気で作り上げたギター。
果たしてどんな楽器になるのでしょうか。
お楽しみに!
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